令和7年9月25日　中経手帖

【中経手帖】

まさに人生は「一期一会」だと感 じる。記者という職業柄、初めてお会いする人も多い。年齢や業種などもさまざまである▶そもそも一期一会と言う言葉は、茶道に由来する言葉。千利休の弟子・山上宗二が記し、茶会に臨む時は、その機会を一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせという意味となっている▶先日、白川方明元日銀総裁や矢野康治元財務事務次官らと長良川の鵜飼いを観覧する機会に恵まれた。これはTACT髙井法博会計事務所の髙井法博会長が持つ人間力によるもので、常に一期一会を大切にしているからこそ実現できたのだと思う。ちょうど米連邦準備制度理事会（FRB）が金利を引き下げ、日銀は政策金利据え置きと保有ETF（上場投資信託）などの売却を発表した直後で、時期を得た解説も拝聴することができた▶世界の人口は80億人を超えた。親しく会話を持つ人と出会う確率は2400万分の1、友人と呼べる人と出会う確率は2億4千万分の1、親友と出会う確率は24億分の1と言われる。まさに人と人が出会う確率は天文学的な数字と言える▶今回、鵜飼い観覧の末席で、一期一会が紡ぐ時間を過ごし、日々の出会いを大切にする。改めてその思いを強くした。